BMWエンジンの特徴
どのモーターサイクルメーカーでも、エンジンの開発は永遠のテーマと言われます。
そうした、開発競争でしのぎを削る中、特にこだわりを見せるメーカーが、ドイツの大手モーターサイクルメーカーBMWなんです。
ドイツのバイエルンの企業ということもあり、「Bayerische Motoren Werke AG」(バイエリシェ モトーレン ヴェルケ)の頭文字を取りBMWと呼ばれています。
BMWは、世界でもトップレベルの4輪2輪、そしてエンジンメーカーとして知られるメーカーですが、ことエンジンにかけては、かなりこだわっています。
その代表が、「シルキーシックス」とも呼ばれる、BMWの直列6気筒エンジンです。
BMWのインラインエンジンとは
BMWで、2輪車の開発と生産を行っている会社が、「BMWモトラッド」です。
1923年に、2輪車の開発に着手したBMWモトラッドは、BMW初となるR‐23と呼ばれるオートバイを製造しました。
この時開発されたエンジンが、水平対向ボクサーエンジンで、100年近く経った今現在も健在です。
このように、エンジンに強いこだわりを持つBMWは、ほかの2輪メーカーとは異なる機構を、採用しているのが大きな特徴です。
そして今回ご紹介するのが、BMWがFモデルのすべてに搭載している、「2気筒パラレルツインエンジン」のご紹介です。
2気筒パラレルツインエンジンは、インラインエンジンの一種で、複数のシリンダーを直列に並べたエンジンのことを指します。
BMW Fシリーズの主な概要
インラインエンジンとは、前項でふれたように、直列型エンジンの総称をいいます。
BMW Fシリーズは、1994年にリリースされたF650、通称「ファンデューロ」が最初のモデルでした。
その後、何度かモデルチェンジを繰り返し、2006年に生産されたF650CSを最後に販売終了しました。
しかし、F650の血脈はF800に引き継がれ、2006年にスポーツツアラー/オフロードモデル/ネイキッドモデルの3タイプが、発売されることになります。
当然ながら、エンジンなども踏襲しており、798㏄とパワーアップした2気筒直列エンジンも健在です。
F800シリーズは、360度クランクの並列2気筒でありながら、バランサーがクランクシャフトに装備されているため、高回転は非常にスムーズといった特徴を持ちます。
2気筒パラレルツインエンジンのメリット
高トルクの2気筒パラレルツインエンジンは、フラットツインのような逞しいトルクが感じられ、切れ味鋭い走りを体感することができます。
このエンジンには、歯付きチェーンで動く、2つの回転オーバーヘッドカムシャフトが存在します。
一つのシリンダーあたり、4つのバルブをカムフォロワーで動かしますが、バルブギア全体でみると、摩耗が非常に少ないため、メンテナンスの頻度がかない少なくて済みます。
また、BMW独自の燃料システムは、特許保護されており、優れたパワーを引き出しながら、最適な混合気調整を常に行っています。
そのためF800シリーズは、非常にパワフルながら、低燃費で確保できる走行性能を実現する事に成功しました