BMW F800GSの特徴

BMWから開発したF800GSは、2008年にハイバイされたオフロードバイクです。
それも大型のオフロードバイクであり、なかなか日本では見かけないスケールの大きさが人気を集めています。
一方、大型でありながら操作性に優れており、オフロードのベテランだけでなくビギナーでも楽しめるような汎用性の高さや乗りやすさを備えているのも人気の秘密となっています。

オフロードバイクにカテゴライズされつつ、BMWではオールラウンダーとしての面も押し出しており、日常のオンロードでの走行にも十分対応可能です。
むしろ日本のバイク乗りにとっては、ツーリングなど長距離でのオンロードの走行時に適したバイクという位置づけになるかもしれません。
基本はオンロードでのツーリング、でもツーリングの特徴でオフロードも楽しんでみたい、そんな贅沢な願いに非常に高いレベルで対応してくれます。

そんなオフロード/オールラウンダーの両立を実現しているのが、レスポンスのよさと中速域における高出力です。
一般的なオフロードバイクと比較しても発生回転数を低くに設定されているなど、スペック上の細かな点で幅広い用途での活用を前提にした工夫が凝らされているのです。
一方で、オフロードバイクとしての面ではスロットルの操作に対する機敏な反応と走りにくい場所などにおける瞬発力、加速力にも優れており、しかも簡単な操作で最大限の能力(パワー)を発揮できる作りになっています。

エンジンは新設計のパラレルツインエンジン。
デザインは適度にカラフル、適度な重量感を感じさせるスポーティーなものとなっており、この点もオンロードでのツーリングとの適性を伺わせます。

BMW F800GSのスペック

このBMW F800GSの排気量は895cc、水冷式の4ストロークエンジンを搭載し、車両の重量は227kgとなっています。
タイヤは21インチのスポークホイール、リアサスペンションは長め、など、オフロードバイクのなかでもとくにエンデューロへの対応を重視したスペックになっているとの評価がよく見られます。
点火・噴射制御は電子制御式インテークパイプインジェクションを搭載、排ガス基準もEURO5に対応、環境面にも十分に配慮された設計です。
最高速度も195km/h以上で、安全運転が大前提なのは言うまでもありませんが、オンロードでもスピード感を十分に味わうことができるでしょう。

パワーも十分、走りごたえを味わいつつも安定した走行性に優れ、オンロード・オフロード両対応、その気になれば起伏に飛んだ地形もワイルドに乗りこなすことができます。
それでいて八方美人的な「ほどほどな」バイクにはならず、BMWならではの重厚感や気品といった個性すもしっかり備えています。
発売からすでに10年以上が経過してもなお高い人気を保ち続けている理由は、こうした面があるのでしょう。