Rシリーズとは

主にエンジンの形式で分けられたBMWの中でも長い歴史を持つ人気のシリーズです。
その歴史はBMWが最初に作ったバイクR32までさかのぼることになります。そのときから一貫して水平対向2気筒を縦置きしたエンジン形式です。
左右に振りだしたシリンダーの中で動くピストンがまるでボクシングのパンチに見えることから、ボクサーツインの愛称で呼ばれています。
時代の変化に対応し空冷エンジンから空水冷、空油冷へと変遷しましたが、ボクサーツインエンジンの歴史は変わりません。
Kシリーズの登場により世代交代が図られましたが、根強いファンの声により現在も続いています。

R32

1923年に生産が開始されたBMW初のバイクです。100年近く昔のバイクなので現代のモデルとはかけ離れた仕様になっていますが、核となる部分はすでに確立されています。
シリンダーが左右につきだし冷却性に優れた水平対向エンジン、メンテナンスフリーのシャフトドライブは基本設計として今も変わりません。

R39

R32の後発として登場した単気筒モデルR39が誕生しました。6.5馬力を誇りスピードは時速100kmに達します。250ccクラスのレースではドイツ国内でチャンピオンを獲得しました。
R32に比べブレーキ性能がアップしています。また、特徴としてクランクシャフトが前後に置かれており、この方式はのちの250ccモデルにも踏襲されています。

R61

1930年代に入り、バッテリーの搭載や手動から足動変速など、新しい技術を取り入れていきます。その中で登場したのがR61です。このモデルにはプランジャーサスペンションと呼ばれるシステムが搭載されました。路面の衝撃をフロントとリアで吸収が可能になり、快適性が向上しました。その他にも4速ギアや前後19インチのタイヤが採用されています。
現在に通じる部分が見えるモデルといえるでしょう。

R63

BMW初の750ccモデルです。世界最高速度記録への挑戦のために開発されたモデルで時速216kmの記録を打ち立てました。コストを惜しまず、材質のいいピストンを採用するといったフラッグシップといえるモデルです。

R66

1938年に発表されたモデルです。フラットツインエンジンを搭載し量産車としては30馬力という高い出力で、最高速度は時速145kmに到達。高出力だったことから顧客には好評で長い間、同様の仕様が採用されました。